高校数学の言葉がややこしい必要条件と十分条件を分かりやすく知りたい!
クロシロです。
ここでの問題は私が独自に考えた問題であるために
多少、似た問題があると思いますがご了承ください。
今回は、数学の中でも計算する機会が少ない
必要条件と十分条件について解説していこうと思います。
- 必要条件と十分条件の見分け方とは?
- 十分条件が成り立って必要条件が成り立たないパターンは?
- 必要条件が成り立って十分条件が成り立たない場合は?
- 必要条件も十分条件も成り立たない場合は?
- まとめ
- 確認問題
必要条件と十分条件の見分け方とは?
必要条件と十分条件の見分け方としてよく教えてたのが、重要です。
ポカーンとすると思いますが、
重要の重は十分条件の十で要は必要条件の要をとって覚えさせました。
これを覚えてないと、本来なら必要条件なのに十分条件と答えてしまった
などのミスをなくすことが出来るのです。
では実際に例題を交えながら分かりやすく説明していきます。
十分条件が成り立って必要条件が成り立たないパターンは?
分かりやすく、日常生活でありえそうなことで命題にしてみようと思います。
バドミントンはラケットを使う競技である
このような命題があったとしましょう。
まず、この命題は正しいと思いませんか?
つまり、何もおかしいことは無いと言えます。
それでは今の命題を逆にしてみるとラケットを使う競技はバドミントンである
となったらどうでしょう。
これは正しいとは言えません。
ラケットを使う競技の中にバドミントンは含まれてますが、
ラケットを使う競技はバドミントンだけですか?
ソフトテニスや卓球などもラケットを使ってませんか?
このように最初から与えられた命題が正しかったら十分条件が確定します。
その命題を逆にしても正しくないと必要条件が成り立ちません。
反例とは、ある命題が成り立たない時になぜ成り立たないの?
と言われたときにこのようなパターンがあったら成り立たないでしょ。
とパターンを出して納得させるものと思っていただけたらなと思います。
日常の命題で例えたので、今度はちゃんと数学の命題でやってみましょう。
命題として
ab≠0であればa≠0である(ただし、a,bは実数である)
これだけ見ても何が何だか分からないと思うので分かりやすく記します。
何かしらの数をかけて0にならないなら片方は0でないとおかしい
これは正しいですよね?
こなぜなら、a,bは0以外の数と確定してるからです。
0以外の数で何かかけて0になるパターンってありますか?
それでは逆にしたa≠0であればab≠0である
つまり、片方が0以外の数ならその数と他の数をかけても0にはならない
これは何かおかしくないですか?
例えば、a=2だとするとb=1だと問題ないです。しかし、b=0だとどうなりますか?
0は大丈夫なのかと言われることもありましたが、実数の中に0は含まれます。
今回はaは0以外の数と確定はしてますが、bは0以外の数とこれだけでは確定しません。
これで十分条件であることが分かりました。
必要条件が成り立って十分条件が成り立たない場合は?
計算ものだけだと芸が無いので図形に関する命題をやってみましょう。
三角形abc=三角形xyzならば三角形abc≡三角形xyzである
つまり、三角形の面積が等しかったらそれぞれの三角形は合同でしょ?
と問われてます。まず、この命題は成り立ちません。
三角形の面積の公式は底辺×高さ÷2です。
画像のように底辺が一致して高さも一致してるから
面積は等しいですが、
それぞれの三角形の形が違うこともあるのでこれでは合同が成り立ちません。
底辺が6で高さが4の三角形の面積は12ですが、
底辺が2で高さが12の三角形の面積も同じではありませんか?
しかも、底辺と高さが違う段階で合同(全く同じ図形)なはずがありません。
では逆にそれぞれの三角形が合同な関係だったら面積は等しいかどうかですが、
これは成り立ちます。
このように
そのままでは成り立たない命題を逆にして
成り立てば必要条件が確定します。
必要条件も十分条件も成り立たない場合は?
大体分かってきたと思いますが、何も成立しない場合しかありません。
それでも命題として
実数ab>0であるならばa+b>0である
何かしらの数をかけて正の数ならばそれぞれ足しても正の数である
が成り立つか考えてみましょう。
まず、かけて正の数になるパターンとしてありえるのは
どちらも正の数かどちらも負の数です。
どちらも正の数だとそれぞれ足しても正の数なのでこれは問題ありません。
しかし、どちらも負の数だと足しても負の数になってしまうため、
反例としてあるので成り立ちません。
それでは逆だとどうなるでしょう。
これは具体的な数を入れたほうが考えやすいのでa=3,b=5としましょう。
これだと足しても書けても問題なく成り立ちます。
しかし、a=-3,b=5どとどうなりますか?
足したら正の数ですがかけたら負の数になってしまいます。
このような反例があるので成り立ちません。
このように必要条件でも十分条件でもないパターンは
どちらの状態でも反例があるので気を付けて下さい。
まとめ
- 最初の命題通り成り立てば十分条件
- 逆にして成り立てば必要条件
- 分からなくなったら具体的な数を入れたりするのもあり
この手の問題は、実数や整数などの意味を間違えてたら引っかかる可能性もあります。
この問題を解くカギは実数や整数などの区別をつけられるようになりましょう。
最後に確認問題を出題するのでやってみてください。
確認問題
解答・解説はお問い合わせ、TwitterのDMからお願いします。