クロシロの学習バドミントンアカデミー

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高校数学の三角関数の合成のやり方、使う問題とは?

クロシロです。

ここでの問題は私が独自に思いついた数字で問題を出題しており、

引用はしていないのでご安心ください。

 

今回は、三角関数で覚えててほしい知識の1つとして

三角関数の合成のやり方を説明したいと思います。

 

三角関数の合成はいつ使う?

そもそも、なぜ三角関数の合成が必要なのかを覚えておきましょう。

例えば、sinx+√3cosx=1の方程式を解けという問題があったとしましょう。

文字はxだけなのでxについての方程式で良いと思えますが、

大変なのは、sinとcosがどちらもあるということです。

 

なぜなら、xの値によってsinとcosの値が違うからです。

この式をsinかcosのどちらかに統一出来れば解きやすくなりませんか?

 

そのために三角関数の合成が必要になります。

ではいよいよ、三角関数の合成のやり方を説明していきます。

 

三角関数の合成のやり方(sinバージョン)

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教科書や参考書などにはこんな感じに書かれてると思います。

どういうことなのか、先ほどの例題でやってみましょう。

 

sinx+√3cosx=1の方程式を解けとありますが、

sinとcosの係数を見て何かしらの三角比を思い出しませんか?

三角比の1対2対√3の形の三角形です。

 

基本的な三角関数の合成の問題は、

三角比の値のものが良く出てくる傾向にあります。

 

今回の例題は、A=1,B=√3なので2が出てきます。

この2は何かというと、斜辺の長さです。

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図示すると、こんな感じになります。

この形で出来る角度がαの値になるため、1π/3(3分の1π)となります。

よって、2sin(x+π/3)と変えることが出来ます。

 

三角関数の合成(cosバージョン)

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sinx+√3cosx=1の方程式を解けをcosの合成バージョンでもやってみましょう。

cosの合成の公式は上の通りですが、無理に覚える必要はそこまでないです。

ただ、共通テストで触れられたため今回は解説します。

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sinの合成と違うのは、座標の値が違うことです。

上からスタートしてたらπ/6(6分のπ)となります。

よって、2cos(x+π/6)となります。

 

 

 

三角関数の合成ってどうやって出来た?

学習塾でアルバイトをしてた時、教えてた生徒によく言ったことですが、

数学などの公式はただ覚えるだけでなく、

どうやってこの公式が出たのかを出来るようになりなさいと。

 

先ほど、合成した解答を元の形に戻してみようと思います。

ここで必須の知識は、三角関数の加法定理です。

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この加法定理の通りに2sin(x+π/3)を当てはめてみましょう。 

与式=2(sinxcosπ/3+cosxsinπ/3)=2(1/2sinx+√3/2cosx)

  =sinx+√3cosx

と戻すことが出来ます。

つまり、三角関数の合成とは加法定理の逆をやってるのです。

 

三角関数の合成をしてみて自信がない場合は

実際に加法定理を用いて計算して元に戻るか確認することをおすすめします。

 

三角関数を用いた実際の問題とは?

合成のやり方が分かってきたところで、実際に問題を解いてみましょう。

合成を使う問題は、三角関数の方程式、不等式、

最大値、最小値を求めるような問題で使うことが多いです。

 

ー√3sinθ+cosθ=‐1の方程式を解け。ただし0≦θ<2πとする。

この手の問題があったとして手順を解説します。

 

①まずは合成

計算は省略しますが、2sin(θーπ/3)=‐1となります。

後で解きやすくするために、

sin(θーπ/3)=‐1/2とsinの係数を1にしておくと計算しやすくなります。

 

 

②θの範囲に注目

先ほどの例題を解かなかったのはあえて範囲を定めてなかったためです。

0≦θ<2πの範囲を合成した時の中身と同じにしましょう。

今回はπ/3≦θーπ/3<5π/3として、見やすくするためにθーπ/3=tとおき、

π/3≦t<5π/3として、範囲を見やすくするのもおすすめです。

 

③方程式を解く

さて、sint=‐1/2と問われたらt=7π/6,11π/6となります。

しかし、今回の範囲は、π/3≦t<5π/3とθの中身が変わってるため

11π/6が範囲外となってしまうのです。

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11π/6は-π/6と一致するので範囲内になる値にする必要があります。

よって、t=-π/6,7π/6となります。

しかし、tはこちらで勝手に置いたものなので最後に戻す作業を忘れないでください。

 

θーπ/3=tを戻すので、θーπ/3=-π/6,7π/6をそれぞれ解くと、

θ=π/6,3π/2が今回の答えとなります。

 

 まとめ

  • 合成はsin,cosにそれぞれ変形が可能。
  • 合成したら範囲を変えることを忘れない
  • 合ってるか自信無くしたら加法定理で計算してみる

 

今回は、三角関数の合成のやり方を説明しました。

三角関数は覚えなきゃいけないことが多く、意外と大変な分野だと思ってます。

 

公式を覚えるのではなく、

どうやってこの公式が出てきたか分かれば忘れにくくなります。

最後に、確認問題を出題するので解いてみてください。

 

確認問題

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