高校数学で区別がつきにくい組み合わせ(C)と順列(P)の違いとは?
クロシロです。
ここでの問題は私が独自に思いついた数字で問題を出題しており、
引用はしていないのでご了承ください。
この記事を見てるということは、
確率の分野でP(順列)とC(組み合わせ)の区別がつかなくて困ってませんか?
今回は、これさえ覚えれば順列と組み合わせの違いがばっちり分かる
P(パーミテーション)とC(コンビネーション)について紹介していきます。
P(順列)とは?
順列とは、
何個かあるものを並べた時に出来る並び方のパターンを主に順列と言います。
例えば、袋の中に何個か球が入ってたとしましょう。
袋の中から球を取り出して順番が決まってるか、
並べたりする問題だと順列の解き方となります。
計算方法として₆P₂とあったら、6×5となり、30という値になります。
Pの左側の数字から始まって右側の数字で数字を何個かけるかという
計算方法になります。
まれに、₅P₅のように右と左の数字が同じになったら
5!=5×4×3×2×1=120となるので気を付けて下さい。
右の数字が左の数字を超えることは無いのでそれも頭に入れてください。
ややこしい順列
基本的な問題は横一列に並んでるパターンが多いです。
例題として、
下の画像のような座席があったとして4人で座れるパターンは何通りか?
と出たら一見、₄P₄=4!=24通りと答えたくなるかと思いますが、
これがややこしく、円順列というものなのです。
分かりやすく色づけしました。これを横一列に並べると、
赤、緑、青、紫となります。
では画像の円を90度回転するとどうなりますか?
右に90度回転すると上のようになります。
何が言いたいのかと言うと、一見、違うパターンに見えますが
さっきのと同じものなのです。
横一列に並べると紫、赤、緑、青のように違うパターンになりますが、
回したら同じものに戻るならそれは重複とみなされるのです。
この類の問題は解き方が決まってて、
(座席の数-1)!と計算します。
今回だと(4-1)!=6通りが答えとなります。
ここでの4は座席の数で、1は必ず引かないといけません。
この1を引く工程のおかげで回ったパターンの重複を取り除いてくれるのです。
C(組み合わせ)とは?
一方で組み合わせとは、
何個かあるものをいくつか取り出すパターンを組み合わせと言います。
先ほどの袋に何個かの球があったとして、
取り出すだけだと組み合わせとなります。
計算方法として、₆C₂とあったら6×5÷(2×1)と計算して15となります。
順列と組み合わせの違いとは?
ここまでの説明は
恐らく授業で教わったまんまだと思った方も少なからずいると思います。
私も当時はよく分からず苦戦しました。
しかし、別の先生に質問に行って納得出来た区別の方法で理解できました。
それは、取り出して並べるか取り出して終わりかです。
例題として、
10人の生徒がいたとしましょう。
と問われたら使うのはCです。
なぜかというと、選ぶだけなのでAさん、Bさん、Cさんのパターンと
Bさん、Cさん、Aさんのパターンは一緒のものとなるからです。
選ばれた3人に別の何かしらの役職がつくならCは使えません。
ここでの答えは、₁₀C₃=120通りとなります。(途中計算は省きます)
では、この問題でPを使うのはどんな問題になるかというと、
10人の生徒の中から
生徒会長、副会長、書記が選ばれるのは何通りか?
です。
先ほどと違って、役職がついてるので、
Aさんは生徒会長、Bさんは副会長、Cさんは書記のパターンと
Bさんが生徒会長、Cさんが副会長、Aさんが書記のパターンのように
A,B,Cの順番を入れ替えても役職がついてるので
別物としてカウントされます。
よって答えは、₁₀P₃=720通りとなります。
つまり、10人の中から3人選んだあと、
選ばれて終わりなのか、選んでそこから順番を変えたり役職などを決めるかで
PとCの区別をつけることが出来ます。
他の区別として、今度は数字でやってみましょう。
画像のように数字の書かれた球があるとします。
例題1として、6球中3個球を取り出すパターンは何通りある?
と問われたら使うのはCですね。
取り出して並べるわけではないので答えは、₆C₃=20通りとなります。
では、並べるような問題はどんな問題かというと、
6個の球から3つ取り出して3桁の整数が出来るのは何通りか?
これならPを使います。
ということは、₆P₃=120通りが答え・・・とは今回はいきません!!
あえて引っ掛けを仕組んでみましたが、
これが答えとなるとおかしなことが起こることに気づくでしょうか?
3桁の整数で416はおかしくないですが、025のような3桁の整数はありますか?
画像のように百の位には0以外の1,2,3,4,5の5つの数字が入るので
この段階で5通りは決まります。
残りの十の位と一の位の数字の入り方でPを使うことが出来ます。
例えば、画像のように百の位を1と固定したら残りの数は0,2,3,4,5の5つが
残りの十の位と一の位に入ってきます。
しかし、こうなると、残りの数は何を入れても問題は無いと思いませんか?
言い方を変えると、5つの数字から2桁の整数を作るのは何通り?
と聞かれてるのと一緒になるのです。
だから₅P₂が出てきたのです。
百の位を1で固定したら3桁の整数の出来るパターンは₅P₂通りのみでした。
百の位を2や3で固定しても₅P₂通りになるはずです。
なので、百の位に入る数字の5をかける必要があったのです。
長くなりましたが、答えは5×₅P₂=100通りが答えとなります。
これじゃあよく分からないと思った方のために別解を紹介します。
別解としてまず、₆P₃=120通りを使いましょう。
この120通りの中には百の位の数が0のパターンも含まれての答えです。
当然、
百の位が0となる3桁の整数は存在しないので
全体からそのパターンを引かないといけません。これが余事象です。
答えとして、
3桁の整数を作るパターンの120通り−百の位の数が0のパターンの₅P₂
を求めれば良いので、120‐20=100通りとなります。
まとめ
- 順列は並べるか役職、グループの名前があるか?
- 組み合わせは取り出すだけ、選ぶだけ
問題文から選んで終わりか選んでから並べたり何かしらの決め事があるかで
PかCのどちらを使うか分かったと思います。
最後に、確認問題を出題するので良かったら解いてみてください。
お問い合わせしていただけたら解説付きの解答を配ります。
確認問題
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